えん麦ライブラリー

えん麦の「コレステロール低減効果」に関する研究

えん麦ふすまをパンやクッキーに混合した際のコレステロール低減効果

えん麦ふすまβ-グルカンがコレステロール値の改善に役立つことについては様々な報告がなされています。この論文では、えん麦ふすまをクッキーとして摂取した場合とオレンジジュースのような飲料の形にした場合でどのような違いがあるのかということを検討しています。

■研究概要

研究D002:中等度の高コレステロール値被験者における燕麦フスマはパンやクッキーに混合した時コレステロール低減効果が減じられる可能性がある

国    名:オランダ・フィンランド

発 表 年:2003年

誌名掲載媒体:Am J Clin Nutr 78,221-8

筆    者:Robitaille J.ら

カテゴリー:コレステロール値の低減

試験の背景

β-グルカンの血中リポタンパク質に対する効果については賛否両論が存在している。

試験の目的

この研究では若干高めのコレステロール値をもつ被験者に対し、パンとクッキーにえん麦ふすまβ-グルカンを加えて摂取してもらった場合(第1試験)とオレンジジュースに加えて摂取してもらった場合(第2試験)について検討した。

試験デザイン

第1試験では21名の男性と27名の女性からなる48名の被験者が3週間対照食(小麦粉を豊富に含有するパンとクッキー)を摂取し、次の4週間は23名が引き続き対照食を、25名がβ-グルカンを豊富に含むパンとクッキーを摂取した。平均のβ-グルカン一日摂取量は5.9グラムとなった。食物繊維の摂取量は両群で有意差を生じない同レベル量とした。第2試験では同様の対照食と5グラム/日のβ-グルカンを摂取した。2週間は48名の被験者のうちの25名(♂10名、♀15名)は無作為に小麦食物繊維(13名)あるいはえん麦ふすまβ-グルカン(12名)のいずれかを含むオレンジジュースを摂取した。1週間のwashout期間を経た後、各群の摂取品目を交叉試験的に交代摂取させた。

結果

パンにえん麦ふすまβ-グルカンを添加した第1試験においては悪玉コレステロール(LDLコレステロール)は2つの群において有意な変化を示さなかった(- 0.12 mmol/L;p = 0.173)。それに対し被検サンプルをオレンジジュースとした第2試験では対照食ケースに対しLDLコレステロールが0.26 ± 0.07 mmol/L低下 (6.7 ±1.8 %;p = 0.001)し、総コレステロール対HDLコレステロール比は0.26 ± 0.11 (5.4 ± 2.1 %;p = 0.029)低下した。HDLコレステロールと中性脂肪値については有意な変化はみられなかった。

考察

β-グルカン含有する食品に他にどういう成分が含まれるかあるいはどういう加工を経て製品がつくられるかによってコレステロール低減効果に影響が出る可能性があると考えられる。

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